世界の加速度な変容と、それを捉える作家の鋭い視点を即時に表現可能にするビデオアートは、その表現形式の成立以来つねに私たちの描くローカル/グローバルな観念を越境し更新し続けてきました。
欧州で前衛芸術運動と連動して発生したビデオアートの小紋が、40年過ぎた現在のアジアで新たな干渉をおこし、万波として逆巻いています。アジア各都市におけるビデオ芸術の勃興は、これらの土地の膨張する都市化を象徴するとともに、新たなアジアを視野に入れたビデオアート史の存立とそれに伴ったビデオアート史の再考察を促しています。ビデオアート史の新たなる1ページをAVICON2003で、お楽しみ下さい。